『自分の生まれ育った街に多くの観光客に来てもらう』北海道で知り合った素晴らしい志の持ち主である方の執筆文を連載します。毎週メルマガで送っていただいていた『まちが素敵になるしかけ』<しかけ通信>を許可をいただきましたので配信させていただきたく思います。まずはこのブログで、次はYouTube配信で再現していきます
最初の師匠の志
「ぼくらは迷うから賢くなれる」(映画「ウィンストン・チャーチル」)
迷っても、判断すること。
自信がなくても、自分の答えを持とうとすること。
けれど、自分の答えに縛られないこと。
つまり、常に学ぼうとし続けること。
これを、これからの自分の基本にしたいと思っています。
ものごとが複雑であることはわかっていても、
むしろだからこそ、難しく考えないようにしたいと思っています。
それぐらいの歳になったということを自覚したいということ。
そういう自覚を持った老人でいたいということです。
よく知ることは大切です。
よく考えることも大切です。
わかったようなことを言うのは恥ずかしいと思っています。
ましてや批判めいたことを言うのは無責任です。
それでも、そうではあったにしても、
そろそろ自分なりの答えを持って、
行動するべきだと思っています。
行動しないことは賢さの証でしょうか、違いますよね。
これまでもそうしてきたように、
これからも「その先にあるものは何?」と問い続けていきたいと思います。
才能のある若者を応援できる大人になりたいと思ってきました。
他人の才能に気づける大人でありたいと願ってきました。
誰もが向上心を失わないでいられる社会であるべきだと思うから、
なんであれ、志を忘れない大人のひとりでいたいと思っています。
いろんな人に会う機会を嫌がらずにいたいと思っています。
いろんな人と意見を交わすことを恥ずかしがらないでいようと思います。
そして、自分にできることに自覚的であり続けようと思います。
これが、ぼくの第二の人生のはじまりにあたっての思い、です。
■001■ こんにちは、
次の一歩を踏み出し始めた木本です。
自分にもできることがあると信じて、求められていることは何かとアンテナを張り、やりたいことは何かと発信してまいります。「風のたより(2008年〜全65回配信)」をあらためまして、「しかけ通信」(まちが素敵になるしかけ)を始めることにしました。
「素敵なまち」にすることを目指しているのではなく、「素敵になる」しかけを探しているということです。これからも、みなさんとつながっていたいという願いを込めた試みです。お付き合いいただけますよう、よろしくお願いいたします。

これまでも、「まちが素敵になるしかけ研究会」(2010年9月14日発足)と称して、みなさんと一緒に考え続け、問い続けてきました。(これまでに46回開催)いずれは、「まちが素敵になるしかけ研究所」を開設するのが夢であります。
まずは、できるだけ多くの地域を訪れ、できるだけ多くの人と関わり、みなさんと一緒に考えたいと思っています。みなさん、どうかお声をおかけください。ふらりと、訪ねてまいります。世界がまた少し魅力あるものになるように、
力を尽くしていこうではありませんか。
■002■ 『丘珠空港の隣接地にオリンピック選手村を建ててはどうか』
札幌オリンピックの選手村は
国内道内の寒冷地建築技術の粋を集めた「北方型スマートタウン」として建設し、
北国の技術・設備・暮らし方を世界に発信する場にしてはどうかと思っています。
北国ならではの暮らし方とは、たとえばコンパクトに集まって暮らすことです。
できるだけエネルギーを効率よく使うこと、廃棄物ゼロを目指すことです。
集まって暮らすことで再生エネルギーも効率よく使われます。
車や自転車をシェアし、中庭・家庭菜園、備品・収納庫などを共同で使います。
各街区を国内ハウスメーカーや各建設会社が自信と責任を持って提案します。
それは日本・北海道が世界へ売り込む北方型モデル住宅(群)となります。
選手村として使ったあとは棟ごとに道内市町村に譲渡し、管理を任せます。
「帯広棟」「北見棟」と40棟あまりの「ふるさと」が建ち並ぶということ。
市町村はこれをウイークリーマンションとして地元近隣の出身者に貸し出します。
札幌の学校に中高校生、地元企業からの単身赴任、進出企業の貸事務所、
出産や入院・手術で札幌の病院を使う時、介護や小旅行の時に使います。
元は選手村ですから、大勢が集まれる食堂が用意されます。
コミュニティスペースとしてジムなど様々な娯楽室も用意されるでしょう。
各建物(街区)の中には、ふるさとの食堂やアンテナショップが開業し、
あるいは札幌近郊で暮らす同郷者の集まる場所が用意されます。
丘珠空港の近くに作ることの意味は、
丘珠空港のジェット化に向けて、土地買収をするのが目的のひとつです。
丘珠空港のジェット化、すなわち滑走路の延長、騒音区域の拡大は、
既存住宅への防音工事など、反対者も含めた地元対策が必要となります。
新たに建設する選手村は高密度・高断熱で、防音性能に配慮します。

丘珠空港をジェット化する意義のひとつは、
プロペラも含めたビジネスジェットの利用促進・拠点空港化であり、
札幌の施設(病院、美術館、運動施設等)を全道民が享受することです。
人口減少が進むことで地方が維持できなくなる都市的機能は札幌が担います。
あわせて北海道中を札幌の商圏として様々なサービスを行き渡らせます。
道民の誰もが気軽に飛行機に乗って札幌と道内各地を行き来できることです。
そのために必要な搭乗率の向上や低料金実現のアイデアはいずれ書きます。
師匠の夢
「一番最初にやりなさい」(スノーピーク社長・ 山井太さんの小学校時代の先生)
胸に響いた言葉のひとつです。
それは、たとえば、仲間の馬鹿な話を笑わないで聞くということ。
誰かが何か意見を言い出すのを待つのではなく、
自分の意見を持つということ。
そういう人でありたいと思ってきました。
まちが素敵になるしかけ、とは、誰かが「素敵にする」ということではなく
いつしかそう「なっている」ということ。
つまり、計画的に変えていくということではなく、
持続的に変わっていくしかけを考えることが大切だという考えです。
今回の提案は丘珠空港の活用促進です。
札幌都心からたった約6キロ、アジアの極東に位置する欧米とアジアの結節点です。
もっと使えるし、もっと使うべきだと思います。
ビョンチャン五輪の選手村の規模は最大で3894人、
1棟ワンルーム100人規模で40棟と想定しました。
ビジネスジェット(プライベートジェット)とは5名から20名程度の機体のことで、
ネットによると、航続距離2000キロ前後のものが主流(HondaJetも)ですが、
大きなものは日本からアメリカの東海岸まで飛べるといいます。
米国テロ以降、米国では民間航空機の利用を控え
ビジネスジェットをチャーターする企業が増えたと聞きます。
2008年国交省はビジネスジェットのための環境整備を進める方針を明らかにし、
成田空港では専用のCIQで短時間、ストレスフリーな出入国が実現しました。
成田12年、羽田14年に専用ターミナルを整備、16年羽田の発着枠は日16回に倍増。
関空は今年6月に24時間運用のビジネスジェット専用施設を開設します。
ビジネスジェットの普及は国際会議誘致に必須です。
北京オリンピックの期間中には北京首都国際空港に1000機以上が発着したそうです。
アジアの端、欧米に一番近い北海道はビジネスジェットの拠点を目指してはどうでしょう。
札幌都心の丘珠空港か、冬にも強い旭川空港が地の利を生かすべきだと思います。今回は、ぼくがかねてから提唱している「夢」のひとつを書きました。

僕の所感
これを書かれたのは20年近く前だと推測します。
ご存じの通り、札幌オリンピックは2025年の現在でも未だ開催されていません。さらに北の玄関口は依然、新千歳空港のままです。
しかしその時から比べてインバウンド需要はうなぎのぼりに増え続け、今はオーバーツーリズムという名で札幌のホテルは高騰し予約さえ取れないことが再三あります。
20年前には考えられなかった世界が実現できたことは、師匠のような方々が夢を追い続けてあきらめなかったことが一番大きいと思います。1998年の道庁のスローガンは『試される大地』でした。この意味と背景を考えれば、今の北海道の姿は想像できなかったものだと思います。
大切なことは夢を追い続けること、あきらめないこと
師匠はある意味で有言実行されたのだと思います。

次回はナイトタイムエコノーのしかけをテーマにしてお送りします。
観光客を呼び込むための重要なテーマを師匠は実体験を交えて教えてくれています。
最後までありがとうございました。
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