アラフィフは
定年へまっしぐら
こむパはこむぎ(白柴)のパパだから。
定年後の人生設計を50歳後半から始めたこむパ。
10年以上の単身赴任で鍛えた目利き。
そして定年後のお金の話。
今まで仕入れてきた情報と勉強してきたものを
自分の中で整理しています。
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特別連載しかけ通信4 バリアフリーリゾートの提言

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2018年、北海道には外国人観光客は特定の目的を持った人のみが訪れていました。現在では世界的な観光地になった北海道。ここには道民の方々の影の努力がありました。その時の師匠である木本さんのしかけ通信を抜粋します。

『北海道を世界一のバリアフリーリゾートにしよう』

北海道民の気質について

北海道の魅力は数々ありますが、
なによりも『ひと』なのだと思っています。

いろんなところから、いろんな人が集って暮らしているからなのか、
いろんな人がいてかまわない、という風土にあると感じます。
北海道に生まれ育った自分では気がつかないことでしたが、
これは、日本では稀な、‘風通しがいい’ことらしい。
決め付けない、型にはめない、押さえつけないということでしょうか。

そもそも自分の出自がはっきりしないから、他人の氏素性を問いません。
微妙な格差の大学が林立しているわけではないので、学歴で比較しません。
新しいことを始めるのはたいてい外から来た人なので、
嫉妬やねたみで足を引っ張ることがありません。

「いろんな人がいていい」が生む心のバリアフリー

道民を「おおらか」と表現する方もおりますが、
正直言って、むしろ言うなら「おおざっぱ」です。
正確には、「いろいろな人がいる」ということだと思います。
面々と続いてきた細かいしきたりやルールがないので、
各自が各自のルールでやっているということ。
自分の守ってきたルールを他人に押し付けるほどの自信はありません。

「いろんな人がいていい」と思うことは、
‘心のバリアが低い’ということなのだと思います。
‘差別はしないけど、気配りはする’そういう北海道でありたいと、思いませんか ?

そういう北海道だからこそ、実現したらいいと思うのは、
「ハンディのある方も大丈夫」ということではなく、
「ハンディのある方にこそ来てもらいたい」リゾート地になることです。

たとえば、見ることや、聴くことや、話すことにハンディのある人が
安心して訪れることができる場所になること。
食べるものの制限や、宗教上の戒律、考え方や習慣の違いに柔軟に対応し、
性的差別がなく、有名であれ無名であれ、あたりまえに対応してくれるということ。

お客様とサービスをする側の間には、上下ではなく、
お互いの立場を尊重する、緊張感のある、友情のようなものが芽生えるということ。
それが北海道でこそ実現するバリアフリーリゾートのイメージです。

バリアフリーホテルあすなろの事例


道南の乙部町にある「バリアフリーホテルあすなろ」(2015年開業)は、
社会福祉法人「江差福祉会」が運営する、
障碍者や高齢者、その家族の利用を優先するホテルです。
全国初のハード、ソフト面ともに完全バリアフリーのホテルということ。
露天風呂も含め、全13種類の浴場にはすべて車椅子で入ることが可能で、
29室のトイレを含む全館40箇所のトイレがゆったりとした車椅子仕様。

更に特徴的なのが、
33人の従業員のうち半数以上の20人が知的障碍者だということ。
入浴介助やベルボーイなどの業務についているそうです。
障碍者が雇用契約を結び、ホテルの従業員として働くのは道内はじめてということです。

介助される側・する側を超えた「尊重の関係」

車椅子の方が介助を受けるとき、
どうしても
「申しわけない」という気持ちを抱かせてしまうもののようですが、
ここ、あすなろでは障碍を持った方が介助をするため、
お互いが相手を気遣うことになるといいます。
上下ではなく、フラットでもなく、尊重しあう関係ということでしょうか。

北海道ならではの社会との自然なつながり

聞いた話ではありますが、
本州では経営者・雇用主と従業員はおのずと行く店が違うといいます。
お金があるから何でもしていいのではなく、
分をわきまえろということらしい。
北海道なら、お店でばったり社長に会います。
そもそも社用でなければ行けない店を個人で利用する人は稀でしょう。

バリアフリーと多様性を活かした観光地づくりへ

そんな北海道だからこそ、肌の色も、宗教上の服装もあるいは外見も、
気にせずに、一人ひとりが違っていることをあたりまえのこととして
受け入れることができるのではないでしょうか。

北海道で実現させる統合型リゾートは、ぜひとも
そういうサービスの見本となることを目指してもらいたいと思います。
豪華で、のんびりできて、そしてフレンドリー。

何度も訪れたくなるということは、
美味しいものや季節や景色を味わうためではなくて、
北海道ならではの『ひと』と『時間』に出会えるからだと思うわけです。

こむパの所感

私自身も北海道単身赴任を4年半やりましたが、ここに北海道民の気質は本当ここに書かれてある通りだと思います。『気取らない』という気質があるので最初は驚かされることもたくさんありましたが、多様性が高いのだと思います。

観光とは確かに名所旧跡を巡ってみて回ることと食事を楽しむという『目と舌と耳』の感覚から刺激を受けるものですが、人とのふれあいは旅行の中で体験できれば生涯忘れられないものとなり再び訪れたいと思うようになるのだと思います。
これこそ一番の観光資源です。

北海道は「誰もが訪れたくなる場所」を目指しています。
バリアフリー観光に関する最新情報や体験談は、当ブログで引き続き発信していきますので、ぜひブックマークしてください。

ABOUT ME
こむぎのパパ
京都市生まれ、大学まで実家で過ごす。 外資系企業に就職し北海道から福岡まで5拠点での転勤と長年の単身赴任を経験。海外出張も多いおかげで、見分を広めることができました。 コロナをきっかけにブログを書き始め、定年1年前からは動画配信に興味をもちYouTube動画『こむパはこむぎのパパだから』を立ち上げました。 このブログ同様にYouTubeへもお立ち寄りいただき、チャンネル登録といいね!をお願いします。人生100年時代、まだまだ走り続けます~!