海外旅行を考えている方の中には、最近こんなことを感じた方も多いのではないでしょうか。

「航空券が思ったより高い」
「燃油サーチャージって、なぜこんなに上がるの?」
「出発日はまだ先なのに、なぜ4月末に航空券を買う人が増えたの?」

実は、2026年4月末には、海外航空券を急いで発券しようとする動きが一部で起きていました。

理由はシンプルです。

2026年5月発券分から、燃油サーチャージが大幅に上がることが発表されたからです。

今回、このテーマをYouTubeでも解説しました。

この記事では、動画の内容を補足しながら、なぜ4月末に「駆け込み発券」が起きたのかを、できるだけわかりやすく整理していきます。


燃油サーチャージとは何か

燃油サーチャージとは、正式には燃油特別付加運賃と呼ばれるものです。

簡単に言えば、航空会社が航空燃料の価格変動に対応するため、航空運賃とは別に利用者へお願いしている追加料金です。

海外航空券を購入するとき、運賃本体のほかに、税金、空港使用料、そして燃油サーチャージなどが加わります。

そのため、航空券を検索したときに、

「運賃はそこまで高くないのに、総額にすると高い」

と感じることがあります。

この総額を押し上げる大きな要素の一つが、燃油サーチャージです。


なぜ2026年4月末に駆け込み発券が起きたのか

今回のポイントは、出発日ではなく発券日です。

多くの方は、航空券の価格は「いつ出発するか」で決まると思いがちです。

もちろん、出発日や混雑期も価格に大きく関係します。

しかし、燃油サーチャージについては、基本的に航空券を発券した日に有効な金額が適用されます。

JALも、燃油特別付加運賃について「発券時に有効な燃油特別付加運賃を適用する」と案内しています。また、航空券を変更しない場合は、発券後に金額が変わっても差額調整は行わないと説明しています。

つまり、同じ旅行日であっても、

4月中に発券するか
5月に発券するか

で、支払う燃油サーチャージが変わる可能性があったわけです。

これが、4月末に「今のうちに買っておこう」という動きが出た理由です。


どのくらい上がったのか

JALは2026年5月から6月発券分について、燃油市況価格が想定を大きく上回る水準に達しているとして、燃油特別付加運賃の適用額を改定しました。JALの発表では、2026年2月から3月のシンガポールケロシン市況価格の2カ月平均は1バレルあたり146.99米ドル、同期間の為替平均は1米ドル156.99円とされています。

たとえばJALの資料では、日本発の北米・欧州・中東・オセアニア方面は、2026年5月から6月発券分で片道56,000円と示されています。4月時点の29,000円から大きく上がった形です。

片道で見ると差額は27,000円。

往復なら、1人あたり54,000円の差になります。

家族4人で考えると、単純計算で20万円を超える差になることもあります。

これは、海外旅行を検討している人にとってかなり大きな金額です。


なぜ原油価格だけでは説明できないのか

燃油サーチャージが上がると聞くと、多くの方はまず「原油価格が上がったのかな」と考えると思います。

もちろん、原油価格は関係します。

しかし、航空会社が燃油サーチャージを決めるときに重要になるのは、原油そのものだけではありません。

ポイントになるのは、航空機に使う燃料に近いシンガポールケロシン市況価格です。

ANAも、燃油特別付加運賃の算定基準として、国際的な指標であるシンガポールケロシン市況価格を採用していると説明しています。日本発旅程では、同市況価格の平均に同期間の平均為替レートを乗じて算出するとしています。

つまり、見るべきポイントは、

航空燃料の価格
為替レート
それがいつ発券分に反映されるか

この3つです。

ここを知らないと、航空券の総額がなぜ急に上がるのかが見えにくくなります。


駆け込み発券は得だったのか

では、4月末に航空券を発券した人は得だったのでしょうか。

これはケースによります。

燃油サーチャージだけを見れば、5月以降に上がる前に発券できた人は、結果的に負担を抑えられた可能性があります。

ただし、航空券には変更条件や取消条件があります。

安い航空券ほど変更がしにくいこともありますし、キャンセル料が高い場合もあります。

そのため、単純に「早く買えば必ず得」とは言えません。

大事なのは、次の3つです。

旅行日がかなり固まっているか
航空券の変更条件を理解しているか
燃油サーチャージの改定タイミングを見ているか

この3つを確認したうえで発券することが大切です。


航空券は「運賃」だけで見てはいけない

海外航空券を探すとき、多くの人はまず運賃の安さに目が行きます。

しかし、実際に支払うのは運賃だけではありません。

燃油サーチャージ、税金、空港使用料などを含めた総額で見る必要があります。

特に長距離路線では、燃油サーチャージの影響が大きくなります。

欧州、北米、ハワイ、オセアニア方面などでは、燃油サーチャージだけで旅行費用の印象が大きく変わります。

だからこそ、海外航空券を買うときは、

出発日
航空券の運賃
発券日
燃油サーチャージ

この4つをセットで見ることが大切です。


動画ではさらにわかりやすく解説しています

今回のYouTube第1話では、4月末に起きた駆け込み発券について、図解を使いながら解説しています。

特に動画では、

なぜ5月前に発券しようとする人が増えたのか
燃油サーチャージはなぜ航空券価格に大きく影響するのか
旅行者はどこを見ればよいのか

を、航空業界に長く関わってきた視点も交えながらお話ししています。

海外旅行が好きな方、これから航空券を買う予定の方には、ぜひ見ていただきたい内容です。


まとめ|海外航空券は「発券日」も重要

今回のポイントを整理します。

2026年4月末に海外航空券の駆け込み発券が起きた背景には、5月発券分からの燃油サーチャージ引き上げがありました。

燃油サーチャージは、基本的に航空券の発券時点で有効な金額が適用されます。

そのため、同じ旅行日であっても、発券するタイミングによって総額が大きく変わることがあります。

そして、燃油サーチャージを見るときには、原油価格だけではなく、航空機燃料に近いシンガポールケロシン市況価格や為替の影響も見る必要があります。

海外航空券は、単に「安い日を探す」だけではなく、
いつ発券するか
も大事なポイントです。

次回の動画では、さらに一歩進んで、

なぜJet Fuel、つまり航空機に使う燃料そのものが急騰したのか

を解説していきます。

原油からジェット燃料はどれくらい取れるのか。
なぜ航空燃料は急に増やせないのか。
ここを知ると、燃油サーチャージの仕組みがさらに見えてきます。

ぜひYouTubeチャンネルもあわせてご覧ください。

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こむぎのパパ
京都市生まれ、大学まで実家で過ごす。 外資系企業に就職し北海道から福岡まで5拠点での転勤と長年の単身赴任を経験。海外出張も多いおかげで、見分を広めることができました。 コロナをきっかけにブログを書き始め、定年1年前からは動画配信に興味をもちYouTube動画『こむパはこむぎのパパだから』を立ち上げました。 このブログ同様にYouTubeへもお立ち寄りいただき、チャンネル登録といいね!をお願いします。人生100年時代、まだまだ走り続けます~!